3/25(水) 「KYOTOGRAPHIE:Insight Talk」 トークイベント【イベントレポート】

こんにちはー!!サラボ運営スタッフの科田小太郎(シナダコタロウ)です😃
2026/3/25 (水) に開催したsalad bowl ゲストトークイベントの特別編
『KYOTOGRAPHIE:Insight Talk』のイベントレポートをお届けします!
目次
- 1.イベントの内容
- 2. 会場づくりから面白い
- 3. 実は「展示はメインではない?」
- 4. この祭をつくっているのか誰?
- 5. アートだけではない記録の重要性
- 6. 「理想」と「現実」のせめぎ合い
- まとめ
1.イベントの内容
今回の対談では、KYOTOGRAPHIE(京都国際写真祭)の事務局メンバーである山内浩氏、三原有生氏、西田美智子氏の御三方をお迎えし、「Insight Talk」と題して、2026年4月18日~5月17日に開催されるKYOTOGRAPHIEの展示の見どころや制作の裏側、そして運営チームの想いについてお話を伺いました。
一見すると「観る」ことが主体のイベントですが、話を聞いていくと、鑑賞だけではなく、KYOTOGRAPHIEをきっかけとして人や機会をつなぐ“場”としての機能も非常に重要視されていることが印象的でした。
そして今回の対談で特に印象的だったのが、登壇者の皆さんが表現を扱う身として、自分たちの発する「言葉」をとても大切にされていたこと。
時折、言葉を選びながら少し間が生まれる瞬間があり、その一つひとつをどう会場に届けるかを丁寧に吟味されている様子が、とても心に残りました。

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭京都を舞台に開催される国際的な写真祭です。www.kyotographie.jp
色々なこぼれ話が溢れた「Insight Talk」。
深掘りレポートをぜひお楽しみください!
2. 会場づくりから面白い
“まだ開いていない場所”をあえて使う
KYOTOGRAPHIEの特徴のひとつが会場選び。
いわゆる一般的なギャラリーではなく、
・普段は入れない建物
・あまり知られていない歴史ある空間
といった、「ちょっと気になる場所」をあえて選ばれています。
例えば、過去に使用された京都新聞社の印刷工場跡では、一般開放されていない貴重な機会ということもあり、床に飛び散ったインクやペンキ跡まで写真に収める人がいたそうです。
KYOTOGRAPHIE:MAP
https://www.kyotographie.jp/map/
KG+:MAP
https://kgplus.kyotographie.jp/map/
毎年、“まだ開いていない場所”を探されているとのことなので、心当たりのある方はぜひご一報ください。

3. 実は「展示はメインではない?」
まだまだ知られていないプログラムの話
KYOTOGRAPHIEといえば展示のイメージが強いですが、実はそれ以外のプログラムも非常に充実しています。
(プログラムの詳細が気になる方は下記項目をクリックください。)
特に面白いのがポートフォリオレビュー。
世界中の編集者やキュレーターに自分の作品を直接見てもらえる機会があります。
ここから
・アワード受賞
・メインプログラム参加
・海外進出
といった流れが実際に生まれているそうです。
つまりこの写真祭は、
「鑑賞の場」だけでなく、きっかけが生まれ、人や機会をつなぐ“場”でもある。
実際に「Insight Talk」の会場にはフォトグラファーの方も来場されており、メモを取りながら熱心に話を聞く姿が印象的でした。
このサラダボウルのイベントをきっかけに、世界で活躍するフォトグラファーが生まれたら嬉しいですね!!

4. この祭をつくっているのか誰?
組織というより“つながりの集合体”
今年で14回目となるKYOTOGRAPHIE。年々規模が大きくなるこのイベントですが、どんな人が関わっているのかを伺いました。
運営チームは約40名。
共同創設者/共同代表のルシール・レイボーズ氏と仲西祐介氏以外は、全員が業務委託で関わっているそうです。
ベテランから新しいメンバー、学生インターンまで、さまざまな人がそれぞれの専門性を活かし、上下関係のないフラットなチームで運営されています。
さらに印象的だったのが、海外アーティストの招致方法。
その答えは意外にもシンプルで、
「誰かに聞いたら、誰かが知ってる」
というもの。
象徴的なアーティストへのコンタクトは代表のルシール氏や仲西氏が直接、各国をまわり声かけをしますが、ときには
「その人知ってるよ」
「今電話してみる?」
そんな会話が日常的に生まれるチーム。
チーム全体が特殊技能を持つプロフェッショナルであり、コーディネーターでもある集団。人のネットワークそのものがチームとなり動いている感じです。

5. アートだけではない記録の重要性
ビジュアル以外のデータもちゃんと残す。
もうひとつ意外だったのが、展示以外のデータも丁寧に記録されていること。
例えば
- 来場者データ(人数・性別・年代・地域・目的・宿泊数・支出など)
- プログラムの内容(配布部数・実施プログラムの回数・集客数など)
- スタッフアンケート
- メディア掲載情報
- 協力企業・団体名
など。
展示内容だけでなく、約80ページに及ぶレポートが毎年公開されています。
感覚的なイベントではなく、協力者の信頼を得ながら持続性と発展を見据えたプロジェクトであることが伝わってきました。
KYOTOGRAPHIEホームページのトップページ下部にいくと
「Closing Report」という項目があります。
初開催の2013年からのレポートが閲覧できます。

6. 「理想」と「現実」のせめぎ合い
アイデアと実装がちゃんとぶつかる
展示やプログラムのディレクションについても印象的でした。
- 強いビジョンを出す側
- それを現実に落とし込む側
役割が分かれており、当然ぶつかることもあるそうです。
しかしその衝突こそが、取り組みの質を高めている。
「やりたいこと」と「できること」をきちんとぶつける。
このバランスがあるからこそ、多くの人を魅了する展示や、この規模のイベントが成立しているのだと感じました。


まとめ
KYOTOGRAPHIEは“つなぐ場”だった
今回の対談を通して感じたのは、KYOTOGRAPHIEは単なる展示イベントではなく、
・人と人
・作家と世界
・観ることと関わること
をつなぐ仕組みになっている、ということ。
その裏側には、
・まだ開いていない場所を使う発想
・人のネットワークを活かすチーム
・理想と現実のバランス
・入りやすさと深さの設計
といった要素があります。
だからこそ、
「観て終わり」ではなく、「何かが動き出す場」になっている。
そんな印象を受ける、とても充実した対談でした。
予定時間をオーバーするほど話題は尽きず、まだまだ書ききれていない内容もたくさんありますが、このあたりで。
ぜひ皆さんも、2026年4月18日~5月17日に開催されるKYOTOGRAPHIEを体感してみてください!

[イベント情報]
❚KYOTOGRAPHIE:ホームページ
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭京都を舞台に開催される国際的な写真祭です。www.kyotographie.jp
❚KG+:ホームページ
KG+KYOTOGRAPHIE Satellite Eventkgplus.kyotographie.jp
❚kyotophonie:ホームページ
KYOTOPHONIE Borderless Music Festival ― キョウトフォニー2026年のスプリングでは、「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」2026年のテーマである「EDGE」からインスピレkyotophonie.jp
📷会場写真提供
潜水士・写真家
磯崎カズマ