カゴ落ちとは?原因・対策・改善策を徹底解説!

ECサイトを運営する上で頭を悩ませる課題の1つがカゴ落ちの問題です。せっかく商品をカートに入れたユーザーが買わないと売り上げが下がってしまいます。なんと、世界平均で70%以上もの確率で発生するカゴ落ちはECサイトの売上に直結する重要な課題なんです。

カゴ落ちに対しては、購入プロセスの改善や顧客不安の解消などさまざまな対策をおこなうことで防げるので安心してください。本記事では、カゴ落ちの意味から原因、具体的な対策方法までを詳しく解説していくので参考にしてくださいね。

カゴ落ちとは

ECサイトでよく耳にするカゴ落ちという言葉、実は多くのお店が抱えている課題なんです。カゴ落ちは購入プロセスの最終段階で発生する状況でユーザーがせっかく商品を選んでカートに入れたのに購入に至らないことを指しており、ユーザーの中には商品への興味があり購入意欲も持っているものの何らかの理由で購入をあきらめてしまうケースが少なくありません。

例えば、購入ボタンの位置がわかりづらかったり決済までの手順が複雑だったりすることが要因となっています。カゴ落ちは直接的な売上機会の損失につながるため、ECサイト運営者にとって早急な解決が求められる重要な課題といえるでしょう。

カゴ落ち率

ECサイトの収益性を左右する重要な指標がカゴ落ち率です。世界の平均カゴ落ち率は70.19%といわれており、多くのECサイトで深刻な問題となっています。

参考:49 Cart Abandonment Rate Statistics 2025(Baymard Institute)

さらに、カゴ落ち対策ツールを提供する企業の調査によると、カゴ落ちによる機会損失額は最大で通常売上の約2.4倍にもなるみたいです。

画像出典:<調査報告>ECサイトのカゴ落ち率は平均は約64.7% ~ イー・エージェンシー(株式会社イー・エージェンシー)

スマートフォンでの買い物が増加している現代では、画面が小さく入力がむずかしいスマホユーザーのカゴ落ち率が特に高くなっています。そのため、モバイルフレンドリーな購入プロセスの設計を意識しましょう。

カゴ落ちがECサイトに与える影響

商品ページまで誘導できたユーザーが購入に至らないのは大きな機会損失となってしまいます。既存のユーザーが購入をあきらめてしまうと、ECサイトへの信頼度も低下してしまうかもしれません。そのため、ECサイト運営者はカゴ落ち対策が必要になるんです。

カゴ落ち対策によって実現できる売上増加は、広告投資による新規ユーザーの獲得よりも費用対効果に優れているんですよ。カゴ落ち率を改善することで顧客満足度の向上やリピーターの増加も期待できます。結果として、ECサイトの収益性と成長性を高められるでしょう。

カゴ落ちの主な原因

カゴ落ちが発生する要因は大きく分けて次の2点です。

  • ユーザーが購入プロセスで感じる面倒さ
  • 購入時に抱く不安感

会員登録やフォーム入力の手間、決済手段の制限などユーザーにとって負担となる要素が多いほどカゴ落ち率は上昇する傾向にあります。また、送料などの追加費用や個人情報の取り扱い、返品に関する不明確な説明も離脱の原因となっているのはご存じでしたか。ECサイトの売上向上のためにはユーザー目線で購入までの障壁を取り除いていく必要があるでしょう。

ユーザーが面倒だと感じる原因

ユーザーにとって面倒に感じる購入プロセスは不満と感じる要因となっています。例えば、会員登録やログイン、長い入力フォームや複雑な決済手順も購入意欲を低下させる要因となっているんです。

また、普段利用している決済手段が使えないサイトでは新たな支払方法の登録が必要となり面倒に感じてしまいます。他にも、決済ページでエラーが発生し入力内容が消えてしまうようなトラブルがあるとユーザーはECサイトから離れてしまうかもしれません。そこで、ユーザーの手間を最小限に抑えた購入プロセスの設計が求められています。

ユーザーの不安からくる原因

ユーザーにとって、ECサイトでの買い物には実店舗にはない不安要素が存在します。例えば、商品代金以外の送料や手数料が決済時に予想以上の金額だと、ユーザーは購入をためらってしまうかもしれません。また、クレジットカード情報をはじめ重要な個人情報の入力も不安要素の1つです。

そのため、セキュリティ対策の説明が不十分だと情報漏洩への懸念からECサイトから離脱してしまうこともあります。他にも、返品に関する説明が不明確なECサイトでは万が一の対応に不安を感じるユーザーも多いようです。

カゴ落ちを防ぐための対策

カゴ落ち防止の対策として、ユーザーが感じる不便さや不安感の解消が重要です。購入意欲が高いユーザーの離脱を防ぐため、段階的に改善を進めていくことが望ましいでしょう。主な対策として次の3つを試してみてください。

  • 購入プロセスの簡略化
  • 決済手段の多様化
  • 安心して利用できる仕組み

購入プロセスの簡略化

ECサイトの購入手続きは、できるかぎりシンプルであることが重要です。会員登録をしないでゲスト購入できる仕組みにすると、急いでいる、個人情報の入力が面倒だと感じるユーザーの離脱を防ぐことができます。

入力フォームについても、必要最小限の項目に絞ることがポイントとなるんですよ。住所入力の手間を省く郵便番号からの自動入力や、スマートフォンに適した文字サイズの調整などユーザビリティを意識した改善をするようにしてくださいね。

決済手段の多様化

ユーザーの決済ニーズは年々多様化しているんです。クレジットカード以外にも、QRコード決済やスマートフォン決済など、選択肢を増やすことが重要です。PayPayやApple Payといった主要な決済サービスを導入することで、ユーザーにとって普段使い慣れた方法で支払いができる環境を整えられます。

他にも、コンビニ決済や代引きなどオフラインで決済したいユーザーもいます。そのため、複数の決済手段を導入することでカゴ落ち率の改善ができるといえるでしょう。ユーザーの利用傾向を分析しながら適切な決済手段を選定してくださいね。

安心して利用できる仕組み

ユーザーが安心して買い物できる環境づくりも、カゴ落ちを防ぐための重要な対策です。ユーザーは購入前に総額がわからないと不安になるため、送料や手数料などの追加費用は早い段階から明確に表示することがポイントとなります。

また、返品や交換に関するポリシーについてもわかりやすい説明を心がけましょう。それに、セキュリティ面ではSSL証明書の取得や信頼性の高い決済代行会社の利用をアピールすることで個人情報漏洩への不安を軽減できるほか、カスタマーサポートの連絡先を目立つ位置に配置することで安心感が生まれます。

まとめ

カゴ落ちは、ECサイトの売上機会を大きく損なう可能性があるため重要な課題の1つです。世界平均でカゴ落ち率は70%以上といわれておりECサイトを長く運用するために適切な対応をしてくださいね。例えば、会員登録の簡略化や決済方法の多様化、送料の明確な表示などユーザーが使いやすいECサイトにすることが重要なんです。カゴ落ち対策は新規顧客獲得と比べてコストがかからず収益向上につながります。段階的に改善を進めていくことで、顧客満足度の向上とリピーターの増加が期待できるでしょう。

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ソフトコム編集局

京都でECサイト制作をしているソフトコム編集局です。
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