美容・理美容業界の受発注DXをBカート×RPAで実現する方法

美容室やエステサロン、ネイルサロンなどへ商品を販売する美容・理美容業界では、取引先ごとに異なる販売条件や、多数の商品バリエーションを管理しながら受注する必要があります。

注文方法も、FAXや電話、メール、営業担当への連絡などが混在しやすく、「注文を受ける」「内容を確認する」「販売管理システムへ入力する」といった作業が受注担当者に集中しているケースがあります。

たとえば、電話で「いつものカラー剤を3本」と注文を受けても、似た商品名や色番号が複数あれば確認が必要です。FAXで届いた品番が読みづらければ、商品を特定するために営業担当者や取引先へ問い合わせることもあります。

こうした課題に対して有効なのが、BtoB EC・Web受発注システム「Bカート」を注文の入口として活用し、その先の販売管理システムや基幹システムへの登録をRPAで自動化する方法です。

今回は、美容・理美容業界ならではの特徴を踏まえながら、BカートとRPAを組み合わせた受発注DXについて考えてみます。

美容・理美容業界の受発注は、なぜ複雑になりやすいのか

美容用品や化粧品などの卸売では、商品そのものだけでなく、「誰に、どの商品を、いくらで販売するか」という取引条件の管理が重要になります。

取引先によって販売価格が違う

美容室やサロンへの卸販売では、すべての取引先へ同じ価格で販売しているとは限りません。

取引量や契約条件などに応じて、取引先ごとに掛率や特別価格を設定しているケースがあります。そのため、一般消費者向けECサイトのように、一律の価格を表示するだけでは対応しづらい場合があります。

Bカートでは、価格グループによる掛率の設定や、会員ごとの個別価格設定が可能です。価格グループは標準で10種類まで作成でき、それ以上必要な場合はグループ数を増やすオプションが用意されています。

従来、営業担当者や受注担当者が注文のたびに得意先別価格を確認していたのであれば、こうした取引条件をあらかじめシステム上で設定することで、確認作業や価格間違いを減らしやすくなります。

カラー・容量・種類など商品バリエーションが多い

美容・理美容用品では、1つの商品シリーズの中に多くのバリエーションが存在することがあります。

  • ヘアカラーの色番号
  • シャンプーやトリートメントの容量
  • 業務用・店販用などの違い
  • 詰め替え用やセット商品
  • ネイル用品のカラー
  • 化粧品の色やタイプ

商品名が似ているうえ、英数字や品番で区別される商品も多いため、電話やFAXによる注文では聞き間違いや読み間違いが発生する可能性があります。

Web上の商品ページから取引先自身が商品を選択して発注できれば、「どの商品を注文したのか」を受注側と発注側で共通のデータとして扱えるようになります。

取引先によって「販売できる商品」が違うこともある

美容・理美容業界では、価格だけでなく商品自体の販売条件が異なることもあります。

契約しているブランドや店舗区分などによって、「この取引先にはこの商品を販売する」「別の取引先には表示しない」といった管理が必要になるケースです。

Bカートでは表示グループを利用して、会員グループや会員ごとに商品の表示を制御できます。表示グループも標準で10種類まで利用でき、さらに多くのグループが必要な場合はオプションで増やすことができます。

単に「ネットで注文できるようにする」のではなく、これまで営業担当者や受注担当者が判断していた取引条件を、どこまでシステム上で再現できるかがBtoB EC化のポイントになります。

Bカートで「注文の入口」を整理する

美容・理美容業界の受発注DXでは、まず注文の入口を整理することから考えると分かりやすくなります。

従来、FAXや電話で注文を受け、商品や品番を確認し、取引先ごとの販売価格を確認したうえで販売管理システムへ入力していた業務を、Bカートを注文窓口にすることでデータ化できます。

取引先自身がログインし、自社に設定された商品や価格を確認して注文するため、受注担当者がFAXを見ながら商品番号や数量を入力し直す工程を減らせます。

また、美容室やサロンでは施術中など電話で発注しづらい時間もあります。Web受注であれば、営業時間に左右されず、空いた時間にスマートフォンやPCから注文できます。

同じ商品を繰り返し購入することが多い場合には、過去の注文履歴や発注リストなどを活用し、日常的な発注作業そのものを簡単にすることもできます。

Bカートの受注データをRPAで販売管理システムへつなぐ

BカートでWeb受注に切り替えても、その後の社内処理がすべて自動になるわけではありません。

受注データをダウンロードし、販売管理システム用に加工して、再び人が入力しているのであれば、注文受付はデジタル化できても社内には転記作業が残ります。

Bカートでは受注情報をCSVで出力できますが、販売管理システム独自の形式への変換や、その後の画面操作まで必要になる場合には、RPAを組み合わせる方法があります。

たとえば、次のような一連の処理です。

  1. Bカートから受注データを取得する
  2. 販売管理システムの形式に合わせてデータを変換する
  3. 得意先コードや商品コード、数量などをチェックする
  4. 販売管理システムへ受注データを登録する
  5. 登録結果を確認し、エラーがあれば担当者へ通知する
  6. 処理結果をログとして保存する

美容室・サロン → Bカート → RPA → 販売管理・基幹システム → 倉庫・出荷

Bカートが「取引先との受発注」を担当し、RPAが「社内システムとの受け渡し」を担当するイメージです。

APIとRPAはどう使い分ける?

システム同士をAPIで直接連携でき、必要なデータや処理をAPIだけでカバーできるのであれば、API連携が適している場合があります。

一方、長年利用している販売管理システムに連携用のAPIがない、CSV取込だけでは業務が完結しない、最終的に画面上での操作が必要といったケースでは、RPAが橋渡し役として有効です。

APIかRPAかを最初から一方に決めるのではなく、「データ連携はAPI、画面操作が必要な部分はRPA」といった組み合わせも含めて、既存システムに合った方法を選ぶことが重要です。

美容・理美容業界では「代理店・ディーラー」をどう扱うかもポイント

美容・理美容業界では、メーカーからサロンへ直接販売するだけでなく、代理店やディーラーを介して商品を販売するケースもあります。

メーカー → 代理店・ディーラー → 美容室・サロン

このような商流では、単純な「販売会社と購入者」という2者間の受発注だけでなく、「どの代理店を経由した顧客なのか」といった管理も必要になります。

Bカートには有料オプションの代理店機能があり、代理店と顧客を紐づけ、代理店経由の受注情報やキックバック金額を管理することができます。

美容・理美容業界で受発注DXを検討する際には、現在の注文方法だけでなく、こうした業界特有の商流まで含めて整理しておくことが大切です。

公開事例から見る、Web受注への現実的な移行方法

Bカートが公開している理美容品分野の導入事例を見ると、Web受注への切り替え方や利用状況にも具体的な例があります。

美容室やサロン向けに化粧品を卸している企業の事例では、BtoB ECの立ち上げ後、約1年間はFAX受注とWeb受注を並行して運用しながら取引先への案内を進め、その後、既存顧客を含む受注をWebへ100%移行しています。

別の理美容品企業では、受注の約7割がスマートフォン経由となり、Bカート導入後に新規取引が2倍以上になった事例も公開されています。

このように、BtoB ECを導入したからといって、初日からFAXや電話をすべて廃止する必要はありません。既存取引先には一定期間案内を続け、新規取引先には最初からWeb注文を利用してもらうなど、自社や顧客の状況に合わせて段階的に移行する方法もあります。

重要なのは「Web化率100%」そのものを目的にするのではなく、受注担当者の手入力や確認作業をどこまで減らせるかという視点です。

※上記はBカート公式「お客様の声」の理美容品分野に掲載されている導入事例をもとにしています。数値や内容は各事例の公開時点の情報です。

導入前に確認しておきたいポイント

ここまでの内容を踏まえると、BカートとRPAの導入を検討する前に、最低限次の点を整理しておくと設計しやすくなります。

  • 注文経路:FAX、電話、メール、Webなど、現在どこから注文が届いているか
  • 取引条件:取引先によって価格や販売商品、決済条件などにどのような違いがあるか
  • 受注後の作業:誰がどのシステムへ何を入力・加工しているか
  • マスターの管理先:商品・価格・在庫情報をどのシステムで正として管理し、Bカートへどのように反映するか

特に最後の点は重要です。販売管理システムを商品や価格のマスターとしている場合は、受注データをBカートから販売管理へ送るだけでなく、販売管理側の情報をBカートへ反映する逆方向の連携も検討対象になります。

こうした整理を行うことで、「Bカートで対応する部分」「APIやRPAで連携する部分」「人が判断する部分」を切り分けやすくなります。

まとめ――美容・理美容業界のDXは「Web受注+社内連携」で考える

美容・理美容業界では、取引先ごとの価格、多数の商品バリエーション、販売商品の出し分け、代理店・ディーラーを介した商流など、BtoBならではの条件を管理しながら受注する必要があります。

Bカートで注文の入口をデジタル化し、その後の販売管理システムへの登録をRPAなどで連携することで、FAXや電話の削減だけでなく、社内の転記作業まで含めた受発注DXにつなげることができます。

Bカート・RPAを活用した受発注DXのご相談

ソフトコムでは、Bカートを活用した受発注業務の整理から、RPAによる販売管理システムとの連携・自動化まで、現在の業務やシステム環境に合わせた方法をご提案しています。

美容・理美容業界でFAX・電話による受注や販売管理システムへの手入力に課題を感じている場合は、お気軽にご相談ください。

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ソフトコム編集局

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