編集室の石田です。先日、福井県にある芦原温泉に行きました。
えちぜん鉄道に乗車する機会があり、その際に感じたことを今回書かせていただきます。
みなさんは福井県を走る【えちぜん鉄道】はご存知でしょうか?

●「福井口駅」にて
20180306_02少し年配の京都の方なら、「嵐電」「叡電」がその昔、一つの会社で『京福電気鉄道』と呼ばれていた記憶がおありでしょう。「京都」と「福井」の両府県で鉄道経営をしていたため『京福電気鉄道』。今回、取り上げる【えちぜん鉄道】は、分離後、線路継続を願う地元の要望に福井県が応じ、2002年に第三セクター方式として設立した鉄道会社です。

廃線の可能性があったところを、現在では、しっかり運営され地方私鉄の成功モデルとされています。そのようになったのなぜでしょうか?

今回はユニークな取り組みのひとつ「アテンダント」さんについてご紹介します。

えちぜん鉄道では、朝夕の通勤、通学のラッシュアワーを除き、車両に「アテンダント」さんが乗車されます。

●アナウンスもする「アテンダント」さん
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彼女たちの役割は大きく分けると以下の3つ
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乗車券の販売
観光案内
高齢者の介助
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ではどのようなことをされておられるか具体的に述べると

乗車券の販売
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営業再開時には券売機が全廃され、駅での切符は購入年齢層を把握するため、すべて窓口の係員または車内のアテンダントから購入する仕組みを導入しています。つまり利用者、市場の実態が明確になる調査の役割の一端を担っている。
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観光案内
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沿線には芦原温泉や永平寺、恐竜博物館など観光地も多く点在。旅に寄り添うアテンダントさんの存在は、訪れる観光客への案内、誘導などユーザアビリティの向上、ブランドイメージの向上に一役も二役もかっておられます。
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高齢者の介助
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地方都市、過疎地域で問題になっている高齢者問題。定期利用の乗客を除く日中の利用者は高齢者や病院通いの方などが多く、みなさん少なからず乗車の際にストレスを抱えておられます。荷物や席までの誘導を介助することによって高齢者がより利用しやすくなる。
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本当に素晴らしいですね♪ 地元の方、観光客の方にとって必要なところにしっかりサービス提供をされておられます!?

●恐竜博物館への最寄駅「勝山駅」
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朝夕の通勤、通学のラッシュアワーを除くのは、その時間帯の利用者の大半は「定期利用客」だからなんですね。乗客ニーズのポイント、タイミングをしっかり押さえておられます。

●早朝の雪原を行く「えちぜん鉄道」
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この成功モデルを真似てほかの鉄道会社でもアテンダントを導入するケースが増えています。

地方創生成功のポイントとして「住民」×「行政」×「鉄道会社」が三位一体となって協力するネットワークを構築できたことが挙げられます。

●「三国港駅」横の国の登録有形文化財であるレンガ橋
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足として本当に鉄道の継続を願う「住民」、地域インフラ整備ともっと観光客を誘致したい「行政」、それぞれのニーズを叶える運営を目指す「鉄道会社」が一体となり、盛り上げることの大切さの一旦に触れた気がしました。

ここでの教訓を私は、ECサイト(ネットショップ)に置き換えて考えてみました。 

そこに来店されるお客様のユーザビリティをしっかり考え運営、運用できているかどうか?

キャンペーン、プロモーション企画ページなど期間限定のイベント企画に力を費やすあまり、利用者の導線、カートまわり、ガイダンスページなど、初めて利用される方やほとんど利用されない方などへのユーザービリティがおろそかになったりしていないでしょうか?

今一度、お客様(利用者)にとって何に困っているのか?何が不足しているのか?そのための最適なソリューション(解決策)を導きだすことに注力していく必要を強く感じました。

初めての利用者向けのガイダンスページの制作、見直し、カート周りの改修から大規模リニューアルまでニーズに応じて対応させていただきます。

もしECサイト運営、運用の「〇〇不足」でお悩みのことありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください!

以上、編集室の石田でした。